風俗嬢の【経費】には何が該当する?税務署から申告を指摘されないコツも解説
風俗嬢は会社員と違い、多くの場合個人事業主としてお店と業務委託契約を結んでいます。
この場合、年間20万円以上の収入がある人は確定申告の義務が発生します。
そして確定申告において、税金を減らす救世主となるのが「経費」!
経費をしっかり計上することで所得を少なく見積もれるので、節税になるんです。
そこで本記事では、風俗嬢が何を経費として計上できるのか解説!
さらに税務署から経費に関して指摘が入らないようにするためのコツも紹介します。
そもそも「確定申告って風俗嬢に必要なの?」という人は、まず以下の記事を読んでみてくださいね!

節税面でメリットの大きい青色申告のやり方は、こちらで解説しています!

- 1. 経費の申告が重要なワケ
- 2. 風俗嬢の経費に該当するものの例
- 3. 一般的には風俗嬢の経費に該当しないものの例
- 4. 私生活と仕事どちらでも使うものは「家事按分」しよう
- 5. 経費の計算方法は簡単
- 6. 経費を税務署から指摘されないためのコツ
- 6-1. レシートや領収書の収納場所を作っておく
- 6-2. 使ったらすぐメモする
- 6-3. 領収書には具体的な内容をメモしておく
- 6-4. 衣装やメイク道具は仕事用とプライベート用で分ける
- 6-5. 家事按分する割合は論理的に説明できるようにしておく
- 7. もれなく経費を申告して節税しよう!
1. 経費の申告が重要なワケ
確定申告をする際、支払うべき所得税は以下のように決まります。
収入全体 ー 経費(交通費や消耗品など) ー 各種控除(保険料など) = 所得
所得 × 所定の税率 = 所得税の金額
たとえば年収400万円ある場合、400万円がそのまま所得と見なされるわけではありません。
経費や生命保険料控除、年金の控除などもろもろを差し引いて、所得を計算します。
つまり経費をきちんと計上するほど年収から差し引ける金額が大きくなり、所得が少なくなるほど支払う所得税の金額も少なくなるというわけです!
なので経費は、忘れないようにしっかり計上しないと損なんです。

2. 風俗嬢の経費に該当するものの例
早速風俗嬢の経費に該当するものの例を見ていきましょう!
主に経費として計上できるものは以下のとおりです。
- 交通費(電車・タクシー・バス)
- 仕事用スマホや携帯電話の通信費
- 衣装・下着代
- 仕事用の化粧品代
- 接待費(お客様へのプレゼント・食事など)
- 仕事に関する医療費(性病検査代)
- 書籍・講習・通信講座代
- スタジオでの撮影費用 …など
経費として上げられるかどうかのポイントは、「仕事に関係する出費であるか」という点。
たとえば風俗の仕事に関係のない私生活の飲食代や水道費、私生活用の服などは経費に含まれません。
ただしこの私生活で使うかどうかの線引きは難しい場合もあります。
プライベート用とも仕事用ともいえる費用については、このあとの4.「私生活と仕事どちらでも使うものは「家事按分」しよう」 の見出しをご覧ください!
なお上記のほかにも、例外的に費用に含まれるものは複数あります。
たとえばあまり考えたくありませんが、お客様とトラブルになり利用した弁護士費用など。
こうした仕事関係の出費は、すべて経費として計上できます。
2-1. 交通費
まずは交通費!
風俗嬢は夜遅くのシフトでタクシーを使って出勤したり、お客さんとの時間内でのデートなどでタクシーを使ったりすることがしばしば。
こうしたお仕事関係の交通費はすべて経費にできます。忘れずに領収書をもらい、取っておきましょう。
また電車を使って通勤している人は、ICカードの料金や定期券代を経費として計上できます。
ただしお店で通勤手当がすでに出ている場合は、経費として計算できないため注意しましょう!
計上する際の区分は「交通費」となります。
2-2. 仕事用スマホや携帯電話の通信費
仕事用としてスマホを使い分けている場合、仕事用スマホの通信費は100%経費として計上できます。
1台をプライベートと仕事で兼用している場合は、このあとの「家事按分」の見出しをご覧ください。
計上する際の区分は「通信費」です!
2-3. 衣装・下着代
衣装や下着も経費の対象です!
特にお店でしか着ないような以下の服や下着は、100%経費として計算して良いでしょう。
- 外には着ていけないような露出度の高い服
- お店でしか着ないドレス
- お店でしかつけないセクシーな下着
- コスプレ服 など
ちなみに計上する際の区分は、「消耗品費」で良いでしょう。
2-4. 仕事用(写真撮影など)のヘアメイク代
仕事用で美容院に行った場合も、ヘアメイク代を経費として計上できます。
たとえば写真撮影用のヘアセットや、お客さんとのデートのために美容院へ行った場合など。
あくまで「仕事用の」ヘアセットであることがポイントです!
通常の美容院代は、原則として経費に含まれないので注意しましょう。
計上する際の区分は「雑費」としましょう!

2-5. 仕事用の化粧品代
仕事用に購入した化粧品代も、経費に含められます。
計上する際の区分は「消耗品費」としましょう!
仕事とプライベートの化粧品はすべて使い分けるのがおすすめ。すると経費にする割合に悩まず済みます。
仕事でしか使わない化粧品は当然100%経費にできるため、お得です。
仕事用とプライベート用の使い分けについては、このあとの6-4.「衣装やメイク道具は仕事用とプライベート用で分ける」をご覧ください!
2-6. 接待費(お客様へのプレゼント・食事など)
お客さんにプレゼントを買ったり、お出かけしたりした際にかかる費用は、すべて接待費として計算できます!
誰に何をいくら使ったか忘れずに記録しておきましょう。
計上する際の区分は「接待交際費」とします。
2-7. 仕事に関する医療費(性病検査代)
性病の検査代も経費に含まれます!
風俗嬢は最低でも月に1回以上、無症状でも性病の検査が必要とされています。
そのため定期的にお店から検査を促されますよね。
この検査代を自分で支払っている場合は、経費として申告可能!
ほかにも薬を処方された場合や、妊娠検査薬を買って使ったなどの場合にも、費用を経費に含められます。
区分は「雑費」として申告して問題ありません。
2-8. 書籍・講習・通信講座代
仕事のために本を買ったり講習、通信講座を受けたといった場合は、その費用を100%経費として計上できます!
たとえばお客さんへのマッサージを学ぶためにエステティシャンの講習や通信講座を受けたり、色々なプレイを覚えるためにAVをネットで買って観たり…。
こうした学習も仕事のため。なので「雑費」として計上して問題ありません!
ただし身体を絞るためにジムに通ったりパーソナルトレーナーを付けたり、といった場合は私的な用途もあると見なされます。
この場合は4. 家事按分 して、費用を計上しましょう。

3. 一般的には風俗嬢の経費に該当しないものの例
では続いて、一般的には経費に該当しないものの例を見ていきましょう。
具体的には以下のとおりです。
- 美容整形代
- 勤務時間中の飲食代 など
風俗嬢にとって美しくあることは仕事の一環です。
しかし美容整形は仕事のためであっても経費に該当しないため、注意しましょう。
3-1. 美容整形代
美容整形代は経費に含まれません!
というのも、美容整形は自分そのものを変える手術であり、仕事とプライベートの線引きができないからです。
また、風俗の仕事は整形が必須というわけではありません。
そのため、たとえ仕事の売上のためであっても経費として計上できないので注意しましょう。
もし高額な整形代を経費として申告した場合、経費が異様に高いことを怪しまれて、税務署から指摘が入る可能性もあります…。
3-2. 出勤時間中の飲食代
「出勤中のお昼ご飯は仕事に関係するから、経費にしていいよね!」
その気持ちは分かります!
しかし残念ながら仕事中であっても、個人的な飲食代は経費にできません…。
なぜなら仕事中であろうがなかろうが、食事は摂るものだからです。
お客様の接待となれば2-6.接待費でご説明したように経費にできますが、飲食代は基本的にプライベートな費用とみなされます。

4. 私生活と仕事どちらでも使うものは「家事按分」しよう
ここまで経費に入れられるものとそうでないものを紹介しました。
しかしなかには、「仕事とプライベート、どっちでも使う!」というものもあるでしょう。
たとえば以下の費用が例に挙げられます。
- 家賃
- 通信費
- 光熱費
- 衣装・下着・化粧品代
- サービス利用料 …など
こうした費用は「家事按分」といって、出費額を仕事で使った割合に応じて一部経費として計上できます!
ではそれぞれ、どのように家事按分すれば良いのか見ていきましょう。
4-1. 家賃
風俗嬢には家でお客様やお店と連絡したり、シフトを考えたり、日記を更新する時間があります。
これはいわゆる家で仕事をしているのと同じ。
そのため、その時間分の家賃は経費として計上できるんです!
たとえば平均すると24時間のうち3時間くらいは仕事に使っているかな、という場合は家賃の8分の1を経費として計上しましょう。
ちなみに賃貸の管理費や共益費は経費に含まれません。
計上する際は、「地代家賃」として申告しましょう!
4-2. 通信費
プライベートと仕事兼用のスマホ代や、家のWi-Fi代も家事按分して経費にできます。
たとえば1日8時間勤務している場合、1日の3分の1は仕事に費やしていることになります。
この場合、スマホの通信費も全体の3割程度を仕事の経費として計上しても良いでしょう。
家のWi-Fi代も、使っているおおよその時間を計算したうえで家事按分して経費に計上しましょう。
計上する際の区分は「通信費」でOKです!
4-3. 光熱費
家の電気代も同様。家で仕事をしている時間の電気代は、経費として計上して問題ありません。
家でお客さんやお店とやり取りしている時間や、自撮りしている時間、SNSを更新している時間などをざっくり計算し、家事按分しましょう!
計上する際の区分は「水道光熱費」です!
ただし水道やガスは直接仕事に関係ないため、経費として計上はできません。
4-4. 衣装・下着・化粧品代
衣装や化粧品は、具体的にプライベートと仕事の割合が計算しにくい傾向にあります。
そのため、完全に仕事用とプライベート用ではっきり分けるのがおすすめ。
もし兼用する場合は、「全体の3割」が一般的な経費の割合です。
その月に買った服や下着、化粧品の金額をトータルし、そのうちの3割を消耗品費として計上しましょう!
4-5. サービス利用料
お仕事の待機中に利用している動画や、音楽のサブスクリプション料金も経費として計上できます。
プライベートで使っている時間と仕事中に使っている時間を計算し、家事按分しましょう。
たとえば仕事半分、プライベート半分の割合で使っているなら、月額料金の50%を経費として計上します。
またお客様におすすめされて観た映画代などもいわゆる業務上の必要経費。
こうしたものも、「雑費」または「消耗品費」として計上できますよ!

5. 経費の計算方法は簡単
「経費の計算難しそう…。」「私にできるかな…?」
そう思う人も多いでしょう。
結論からいうと、全く問題ありません!
またこれまで紹介した経費は、余すことなく申告することで節税につながります。
むしろ申告しなきゃ損!ではここから経費の計算方法を見ていきましょう。
5-1. レシートやカードの領収書を保管
まずはレシートや領収書など、何にいくら使ったかが分かる資料を集めておきます。
普段クレジットカードやスマホ決済を使っている人は、その利用明細を開ける状態にしておきましょう。
ちなみにカード会社によっては、直近3ヶ月分しか閲覧できないといったこともあるので注意!
この場合は事前にスクリーンショットを撮ったり、出費を別の場所にメモしておきましょう。
また1年分の経費をためこんで計算すると、年始から3月にかけてバタバタします(笑)
なので3ヵ月に1回くらいの頻度で経費の取りまとめを行うことをおすすめします!
5-2. 毎月の経費を足し算するだけ
経費には「地代家賃」や「消耗品費」「雑費」といった区分があります。
この区分ごとに年間の経費合計額を計算していけばOK。
たとえば月10万円の家賃を私生活と仕事で7:3と家事按分したと仮定しましょう。
この場合、月3万円が地代家賃(経費)として計上できます。
年間にすると3万円×12ヵ月となるので、36万円を地代家賃の欄に記入しましょう!
ほかの区分についてもこんな感じで計算していきます。
風俗嬢の場合、とくに多いのは雑費と消耗品費でしょう。
この辺は計算ミスが起きやすいです。ゼロを1つ間違えて、すごい金額の経費になったりすることもしばしば(笑)
確定申告書を提出する前にはしっかり見直しをして、明らかに変な金額になっていないか確認しましょう!

私かこいも、記帳代行サービスを行っています。
詳しくは下記のLINEまたはお問い合わせページからご連絡くださいね。

6. 経費を税務署から指摘されないためのコツ
経費の申告は節税につながりますが、あまりに経費が多いと税務署から指摘が入ります。
これはプライベートな出費まで、脱税目的で経費に含めているのではないかと疑われるためです。

経費は大体、合計で収入の3割くらいを目安にしましょう。
もちろん、ここまで紹介したように経費を計上していれば万が一税務調査が入ったときも、説明して納得してもらうことができます。
また正しく経費を計上するためにも、以下のポイントを意識しましょう!
- 使ったらすぐメモする
- レシートや領収書の収納場所を作っておく
- 領収書には具体的な内容をメモしておく
- 衣装やメイク道具は仕事用とプライベート用で分ける
- 家事按分する場合は仕事で使う割合と家で使う割合を明確にしておく
ちなみに私は実際に上記のポイントを実践していましたが、これまで税務調査に入られたことは一度もありません。
これだけしっかりやっておけば、確定申告も怖くないですよ!
6-1. レシートや領収書の収納場所を作っておく
税務署から指摘されたときに怖いのが、経費を証明するものが何もないこと。
ちなみに経費に関するレシートや領収書といった資料は、以下のとおり一定の保管期間が設けられています。
確定申告の種類 | 保管期間 |
白色申告 | 5年 |
青色申告 | 7年 |
つまり上記の期間以内にレシートや領収書を捨ててはいけないんです。
「めっちゃかさばるじゃん!」そう思いますよね。
そこでおすすめなのが、データで保管しておくという方法。
私の場合、確定申告の計算は紙のレシートや領収書を使い、申告後半年くらい取っておきました。
そしてそのあとは写真に撮って、スマホにデータを保管していました。
USBやSDカードに移したりするのも良いですね。
こうすると何年分にもおよぶ大量のレシートを保管せず済みます!場所を取らず、部屋もすっきりします。
紙で取っておきたいタイプの人は、部屋の置き場所を決めて、なくさないようにしましょう!
6-2. 使ったらすぐメモする
「そもそもいつ何に使ったか忘れてしまう…。」
そんな人は、買い物をしたらすぐメモする癖を付けましょう!
私の場合はスマホアプリで家計簿を付けていたので、確定申告の時期にはそのデータを見返しながら「これは経費にできるな」と経費を分類していました。
あとは全部クレジットカード払いやスマホ決済に統一するのもおすすめ!
明細を見るだけでパッと何にいくら使ったかが分かり、経費の整理もしやすいですよ!
余すことなく経費を計上できます。
6-3. 領収書には具体的な内容をメモしておく
領収書を取っておいても、「品代」と書いてあると何のことか分からない場合がしばしば。
こうした領収書があると確定申告時に迷ってしまうだけでなく、万が一税務調査が入ったときも何に使ったか証明ができません。
そのため、領収書には具体的な用途をメモしておくようにしましょう!
6-4. 衣装やメイク道具は仕事用とプライベート用で分ける
仕事とプライベート、どちらでも使える衣装やメイク道具は、きっちり区分して扱うのがベスト!
たとえば仕事用の化粧品はポーチを別にしたり、仕事用の衣装はお店に置いておいたりなど。
このように使い方をしっかり線引きすることで、万が一税務調査が入ったときも仕事とプライベートでの使い分けを説明できます!
6-5. 家事按分する割合は論理的に説明できるようにしておく
仕事とプライベート両方で使うものを家事按分する場合は、その割合を説明できるようにしておきましょう。
たとえば通信費の割合にしても、「なんとなく半分かな」といった決め方をするのはNG!
これでは税務調査が入ったときに、説得力のある説明ができません。
ではどうすれば良いのかというと…。
たとえば「労働時間が平均8時間なので、24時間に対して3分の1という計算をしました」と説明できればOK!
根拠のある割合で計算していることを説明できるようにしておきましょう!
また、一度割合を決めたら基本的に変化させないようにしましょう。
急激な経費の上下があると、税務署に目を付けられやすいようです!
7. もれなく経費を申告して節税しよう!
風俗嬢が計上できる経費は意外にもたくさんあります!
「確定申告は所得税を払わなきゃいけないから損」と思っている人も多いですが、こうした経費をしっかり計上すれば節税にもつながりますよ。
ぜひ今回ご紹介した内容を参考に、正しく確定申告してくださいね!